この企画、一度やってみたが、あまり納得がゆく出来ではなかったので、削除した経緯がある。
世の中にはいろいろなポーズがあり、それを全て網羅するのはとても無理そうだ。だから、システム化してみることにした。
基本は立ち方である。足を肩幅に開く。手は腰に当てる。背を高く見せたいからといって、あまり胸を張りすぎないことが大切。
基本の立ち方を覚えるためには、一度壁を背にして立ってみるといい。後頭部が壁にあたるのが正しい立ち方なのだが、実際には前のめり(猫背)になっている。そして、肩幅に足を開く。
実際にいろいろやってみる。人によって癖は様々だと思うのだが、僕の場合は、腿の外側に力を入れないと内股になる。そしてもう一つの場所が手である。腰骨あたりで手をピンと伸ばす。あとは力を抜いてもいいようだ。
ここで手と肩を使っていくつかバリエーションが作れる。肩をすぼめるというオプションもある。だが、正面ばかりではロボットみたいだ。
バランスを崩してみる
片方の足に重心をかける。上半身は最初のステップと一緒。ここから先がややこしい。ヒトが重心を傾ける理由にはいくつかあり、これを無視して姿勢を作るとどこか不自然になる。
例えば第一の姿勢は「休め」だが、これはちょっとだらしなくなる。成功するとリラックスした表情が作れる。
真ん中は、振り返ったところ。一番右は歩き出そうとして足を踏み出したところである。つまり、歩くときにはどちらかに重心が傾くのである。
こうしたポージングはギリシャ彫刻で定型化され完成された。ディスコボロス、ドリュフォロスなどの型で知られるので検索してみてもよいかもしれない。重心が乗っている足を軸脚とよび、逆の側を遊脚というそうである。つまり、自然な姿勢から出発して、それを定型化したのがファッションモデルの立ち方ということになる。
見る方向によっては足が重なって見える。
利き手を使うためにバランスを崩す
さて、もう一つのパターンは利き手を使うためにスペースを開ける場合だ。場所を作ろうとするためにカラダがどちらかに傾く。利き手と反対側の足が支柱になる。
これとは別に重いものを持つと、そちら側の脚に荷重がかかる。大抵、利き手をあけているはずだからやはり支脚は利き手と反対側になるのである。遊脚は投げ出す。
右側の写真は少し複雑だ。荷重がかかっている方の脚が遊脚のように見える。これは遊脚ではない。踏み出そうとしているから動いているのである。脚が向いている方向が進行方向なのだが、カメラ側に呼び止められて振り向いた姿勢である。
このように写真の立ち方がきれいに見えるのは、そこにある動作があるからだ。もし動作がなければ、脚を肩幅にして正面で立つのが良い。
実際の商業写真の現場では、いろいろ動きを付けながら、連続して写真を撮っているのではないかと思う。
撮る側も撮られる側もプロではない場合
さて、プロではないモデルの場合はどうすればいいだろうか。立ち方を訓練しておらず、撮影側もポーズを作れない場合だ。
一番困難なのは実は背筋を伸ばして立つ事だ。胸を張りすぎても滑稽だし、猫背の人もいる。これを覚えるのは実はとても難しい。
これを克服するには、何かにもたれてもらうのがいいようだ。壁が垂直なので、自動的に背筋が伸びる。手は自由になるので、組んでもらうとよいだろう。
そこそこ自信がある、シゴトができそうな感じ(あくまでも印象だけだが...)を演出することができるわけである。
この姿勢、サラリーマンの人物図鑑で多用されている他、モデルではないアイドル歌手やタレントの写真などで使われていることがある。